備忘録

人の幸せを祝えなくてもいいと思う

重さ

最近読んだ本の中に"不純文学"という本があって、物語が1ページごとに違ってその1ページで完結するという面白い本なのだけれど最初と最後だけはカチッとパズルのピースがハマるように終わっていて、とても好きな終わり方だった。

その中の"リカバリー・リミックス"というお話の文中に「与えたものと同じだけのものを欲しいと思うのは、そんなに傲慢な考えだろうか?」とあって、正直これが本当にもう堪えた。傲慢だろ…と思いつつも、わかる…と過去を振り返っては痛いなぁ…と思った。私は愛の重さが重い自覚があるのだけれど、最初は自分が与えてるだけで満足なのに、いつからか少しだけでもいいから想いを返してくれないかなぁと思うようになってしまう。これは本当にやめた方がいい。そういう思いがあって、読み終えてからずっとモヤモヤしていてこのモヤモヤについて答えが出なかったのだけれど、さっき洗濯物を片付けているときに答えが出て。与えたものに対して"反応がなかった"というのが答えなのではないかと思ったら胸のモヤモヤがストンと落ちたのでやっと文章に昇華することが出来てすっきりした。ここまでが本当に長かった。
愛の重さ、及び与える量を間違えてはいけないと思わされた。

同作品の中では"海は紅茶にはなりません"というお話の文中の「海に紅茶を投げ込んだところで、海は紅茶にならないのだ。」という部分がとても好き。よかったら読んでほしい。https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%8D%E7%B4%94%E6%96%87%E5%AD%A6-1%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%81%A7%E7%B6%B4%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E5%85%88%E8%BC%A9%E3%81%A8%E7%A7%81%E3%81%AE%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AA%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E5%AE%9D%E5%B3%B6%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%96%9C%E7%B7%9A%E5%A0%82-%E6%9C%89%E7%B4%80/dp/480029861X

著者に出会った作品であり、私が一等好きな作品が"私が大好きな小説家を殺すまで"なのだが、こちらもとても良いので是非。"愛"の話なのは違いないのだけれど、その"形"が違った話。
https://www.amazon.co.jp/%E7%A7%81%E3%81%8C%E5%A4%A7%E5%A5%BD%E3%81%8D%E3%81%AA%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E5%AE%B6%E3%82%92%E6%AE%BA%E3%81%99%E3%81%BE%E3%81%A7-%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%96%9C%E7%B7%9A%E5%A0%82-%E6%9C%89%E7%B4%80/dp/4049121115

この間、ふとした瞬間に中学校の卒業式で担任の先生に「肩の力を抜いてね。頑張りすぎるなよ。」と言われたことを思い出した。連絡先も知らないし、まだ中学校にいるのか異動されたのかもわからないけれどお元気だといいなと思った。学生生活の中で1番好きな先生だった。当時は恥ずかしくて想いも感謝も何一つ告げられなかったけれど、少しでも"形"にする努力をしておけばよかったなぁと思った。まだまだ肩に力が入っていると思うのでもう少し抜いていけたらいいなと思う。

洗濯物を干していたらどこからかお線香の匂いがしてとても気分がよかったし、地元を思い出して懐かしくなった。お線香の匂いって落ち着くよね。地元、帰りたいなぁ。

雨の日はいつもより感傷的になったり、頭が痛くなったり、やる気が出なかったり、なにより眠くなってしんどいから嫌だなぁと思う。早く梅雨が明けてほしいと思いながらも明けた先の夏もしんどいなぁと思うので秋まで飛んで行ってほしい。

今日はもう洗濯物片付け終えたから眠たくなったら安心して布団の中で微睡もうね。早く梅雨が明けますように。